こんにちは。京都のエール神経リハビリセンター、作業療法士の里見です。
前回は手の構造と特徴、手を構成する骨、手の関節と靭帯についてお話しました。
今回はそれらを動かす筋と腱についてお話ししていきます。
手の筋肉と腱
手の動きは、筋肉と腱の協調によって実現されます。手の筋肉は大きく分けて以下の2種類があります。
- 手内在筋
手の中に存在する筋肉で、指の細かい動きを可能にします。
- 母指球筋群(母指内転筋、短母指外転筋、短母指屈筋、母指対立筋)
:母指の屈曲、内転、対立、掌側外転に作用します。
- 小指球筋群(小指外転筋、短小指屈筋、小指対立筋)
:小指の屈曲、外転、対立に作用します。
「プロメテウス解剖学コアアトラス」より
- 骨間筋:掌側骨間筋と背側骨間筋があり、指の内転・外転に作用します。
- 虫様筋:指の屈曲と伸展を補助します。
「プロメテウス解剖学コアアトラス」より
- 手外在筋
前腕から手に伸びる筋肉で、力強い動きを可能にします。
- 屈筋群:円回内筋、橈側手根屈筋、長掌筋、尺側手根屈筋、浅指屈筋、深指屈筋、長母指屈筋、方形回内筋
「プロメテウス解剖学コアアトラス」より
- 伸筋群:橈側手根伸筋、総指伸筋、小指伸筋、尺側手根伸筋、回外筋、長母指外転筋、短母指伸筋、長母指伸筋、示指伸筋。
「プロメテウス解剖学コアアトラス」より
これらの筋肉は腱を介して骨に付着し、手の動きを制御しています。
手の機能と役割
手は、以下のような多様な機能を持っています。
- 運動機能:物をつかむ、握る、押す、引くなどの動作を可能にします。
- 感覚機能:触覚を通じて物体の形状や温度、質感を認識します。
- 表現機能:ジェスチャーや手話など、コミュニケーションの手段としても重要です。
手の構造が持つ重要性
手の構造は、人間にとっては欠かせない役割を果たしています。しかし、その複雑さゆえに、以下のような問題が発生しやすい部位でもあります。
- 腱鞘炎:繰り返しの動作による腱と腱鞘の炎症。
- TFCC損傷:手首の三角線維軟骨複合体の損傷。
- ばね指:腱鞘の炎症による指の動きの制限。
これらの問題を予防・改善するためには、手の構造を理解し、適切なリハビリやケアを行うことが重要です。
まとめ
手は、骨、関節、筋肉、腱、神経、血管が複雑に連携することで、その多様な機能を発揮しています。この精密な構造を理解することで、手の健康を維持し、日常生活や仕事の質を向上させることができます。リハビリやトレーニングを行う際には、手の解剖学的知識を活用し、個々のニーズに合わせたアプローチを心がけましょう。
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