こんにちは。京都のエール神経リハビリセンター、作業療法士の里見です。
本日はパーキンソン病と深い関わりのある「ドパミン」についてお話していきます。
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ドパミンとは?
ドパミンは、中枢神経系に存在する重要な神経伝達物質であり、脳内でさまざまな機能を担っています。
ドパミンの役割
- 運動調節
ドパミンは、脳の「黒質」や「線条体」といった部位で運動の制御を担っています。これにより、スムーズな動作や筋肉の協調が可能になります。
「黒質について」
「線条体について」
- 報酬系と快楽
ドパミンは「報酬系」と呼ばれる脳のシステムで中心的な役割を果たし、快感や多幸感を感じる際に分泌されます。このため、「やる気」や「意欲」を生み出す物質としても知られています。
- 学習と記憶
ドパミンは、学習や記憶の形成にも関与し、特に新しい情報を長期記憶として保存する際に重要です。
- ホルモン調節
ドパミンは、下垂体でのホルモン分泌を調整する役割も持ち、例えばプロラクチンの分泌を抑制します。
ドパミンの生成と分解
ドパミンは、アミノ酸のチロシンを原料として以下の過程で生成されます。
- チロシンが「L-ドーパ」に変換される。
- L-ドーパが「ドパミン」に変換される。
生成されたドパミンは、神経細胞間のシナプスで放出され、役割を果たした後は再取り込みや分解によって調整されます。分解には、**モノアミン酸化酵素(MAO)やカテコール-O-メチル基転移酵素(COMT)**といった酵素が関与します。
ドパミンと関連する疾患
ドパミンの分泌量や機能の異常は、以下のような疾患に関連しています。
- パーキンソン病
ドパミンを生成する神経細胞(黒質のドーパミンニューロン)が減少することで発症します。主な症状は、震え(振戦)、筋肉のこわばり(筋固縮)、動作の遅れ(無動)などです。
- 統合失調症
ドパミンの過剰な分泌が、幻覚や妄想といった陽性症状を引き起こすと考えられています。
- ADHD(注意欠陥多動性障害)
ドパミンの機能低下が、集中力の欠如や多動性に関与しているとされています。
ドパミンを増やす方法
ドパミンの分泌を促進するためには、以下のような方法が有効です。
- 食事:チロシンを多く含む食品(鶏肉、魚、大豆、ナッツ類など)を摂取する。
- 運動:適度な運動はドパミンの分泌を促進します。
- 十分な睡眠:睡眠不足はドパミン受容体の減少を引き起こすため、十分な休息が重要です。
まとめ
ドパミンは、運動、快楽、学習、ホルモン調節など、私たちの生活に欠かせない多くの機能を担う神経伝達物質です。その異常は、パーキンソン病や統合失調症などの疾患に深く関与しています。日常生活での適切な食事や運動、睡眠を通じて、ドパミンのバランスを保つことが健康維持に役立ちます。
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